犬のマラセチアはカビの一種。マラセチアが増殖する原因と対処法

OSUWARI編集部

2016年3月5日 更新

人間にも犬にもいえることですが、常在菌といって肉眼では見えませんが常に体に存在する菌がいます。普段は仲良く共存できているわけですが、状況によって異常に増殖し、他の症状まで引き起こす可能性があります。今回はその常在菌の中から「マラセチア」という菌について、詳しい症状とその増殖の原因、治療方法をお伝えしていきます。日々の愛犬のケアで防げる部分も多々ありますので参考にしてみてください。

犬のマラセチアとは?その症状

「マラセチア」とはカビの一種です。
全身に常に存在する常在菌で酵母菌に属します。このマラセチアが悪さをするのは【増殖】したときです。人間でいう水虫のような痒みを発します。

耳の中でよく増殖し、外耳炎の原因の70~80%がこのマラセチアの増殖とされています。耳垢がこげ茶色または黒っぽくなり、独特の異臭とネバネバ感が出てくるとマラセチアの増殖の症状です。

犬自身が後ろ足で耳を掻き続けると、耳の皮膚を傷つけ、炎症を起こして赤く腫れたり、細菌の感染症などの二次的な感染を招きます。こうなると痒みよりも痛みを強く感じるようになり、飼い主にも耳を触らせないように攻撃的になります。治療がより難しくなるのです。

耳以外にも脇の下やあご、肛門周り、お腹、指の間などでもマラセチアの増殖がよく見られます。

顕微鏡でマラセチアが増殖している皮膚を見てみると、ボーリングのピンのような形の菌が多く見られるようになります。

★シーズーに圧倒的に多く見られる症状です。パグやプードルにも多いと言われています。柴犬などでも症例が見られますので犬種問わず可能性はあります。

犬のマラセチアの原因

マラセチアが増殖する原因はいくつかあります。湿度が高く、脂質が多い(脂質を食べて生きているカビです)環境を好みますので、このような部位はマラセチアの増殖を招きます。犬の抵抗力が落ちているときも繁殖していきます。ブドウ球菌も関与して皮膚炎などの症状に悪化していくことになります。

体外に付着した水分

シャンプーをした後に拭き残りで水分が残っているケースです。雨の日の散歩の後も同様です。梅雨の時期は要注意ということになります。しっかり水分を拭き取る習慣が大切になります。

耳がたれている犬種

耳が垂れている犬がマラセチアにかかりやすいのは通気性が悪いからです。他の犬種よりも耳の掃除の頻度を増やす必要があります。

脂漏症体質

脂漏症の皮膚の体質を持っているとマラセチアの増殖との相関が強まります。このケースは耳以外の全身に症状が出る可能性があります。

アレルギー

アレルギー体質を持っているとマラセチアの増殖との相関が強まることがあります。特にアレルギー皮膚炎、アトピーなどの持病があると抵抗が弱いためマラセチアが増殖します。

マラセチアは人や犬にうつるの?

マラセチアは人に移る!?

マラセチアというカビはもともとみんなに常在しています。症状が出ている犬に近寄ってもカビが増殖するようなことはありません。そもそも人間と犬のマラセチアは性質が違うのでうつることもありません。

マラセチアの治療

マラセチアの増殖を止めて、殺菌することが必要です。

除菌効果、脱脂漏作用のあるシャンプーで洗う

市販薬としても売られているのがシャンプーです。1日1回殺菌効果のあるシャンプーをし、10分間放置してからすすぎます。水分は残さずにしっかり拭き取りましょう。

症状の状況にもよりますが、約一ヶ月で良くなります。マラセブなどのシャンプーが販売されていますので、動物病院の担当医と相談のうえ使用してみてください。良くなっても清潔を保って、マラセチアを増殖しないように心がけましょう。

脂漏症の犬には脱脂漏作用の強いシャンプーもありますよ。

市販薬としては塗り薬もあります。こちらも1日1回程度使用していきます。

耳の場合は点耳薬で除菌

耳の症状の場合は、動物病院のほうで抗真菌剤の点耳薬をして殺菌します。基本はシャンプーと点耳薬の二点ですが、スラロイド剤の内服を併用するケースもあります。
耳の通気性をよくするために耳の毛を抜くこともあります。

アレルギーが原因の場合は食事改善を!

特にアレルギーが原因のケースは、体質の改善やアレルギー性用のフードへの切り替えなど治療のポイントは増えてきます。

犬のマラセチアまとめ

この症状は飼い主だけの責任ではありません。清潔を保っていてもアレルギーの体質や高齢化などで免疫力が落ちて、マラセチアを増殖させてしまうことがあるからです。

愛犬がそのようなことにならないように、出来る限りのことをしてあげてください。異常が見られる場合はすぐに動物病院に行くことも早期治療にとって大切です。日々、愛犬の様子をしっかり見て、触って確認してあげてください。

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